平和の原点が揺らいでいる

69年前のこの時刻、この丘から見上げる空は真っ黒な原子雲で覆われていました。米軍機から投下された一発の原子爆弾により、家々は吹き飛び、炎に包まれ、黒焦げの死体が散乱する中を多くの市民が逃げまどいました。凄まじい熱線と爆風と放射線は、7万4千人もの尊い命を奪い、7万5千人の負傷者を出し、かろうじて生き残った人々の心と体に、69年たった今も癒えることのない深い傷を刻みこみました。 今も世界には1万6千発以上の核...
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「忘れない」とは「他人事にしない」ということ

 被爆69年の夏。灼けつく日差しは「あの日」に記憶の時間を引き戻します。1945年8月6日。一発の原爆により焦土と化した広島では、幼子からお年寄りまで一日で何万という罪なき市民の命が絶たれ、その年のうちに14万人が亡くなりました。尊い犠牲を忘れず、惨禍を繰り返さないために被爆者の声を聞いてください。  建物疎開作業で被爆し亡くなった少年少女は約6000人。当時12歳の中学生は、「今も戦争、原爆の傷跡は私の心と体...
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被爆国の原点に返れ

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典 長崎市長の長崎平和宣言(2013/8/9)  68年前の今日、このまちの上空にアメリカの爆撃機が1発の原子爆弾を投下しました。熱線、爆風、放射線の威力はすさまじく、直後から起こった火災は一昼夜続きました。人々が暮らしていたまちは一瞬で廃虚となり、24万人の市民のうち15万人が傷つき、そのうち7万4千人の方々が命を奪われました。生き残った被爆者は、68年たった今もなお、放射...
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原爆は「絶対悪」

 「あの日」から68年目の朝が巡ってきました。1945年8月6日午前8時15分、一発の原子爆弾によりそのすべてを消し去られた家族がいます。「無事、男の子を出産して、家族みんなで祝っているちょうどその時、原爆が炸裂(さくれつ)。無情にも喜びと希望が、新しい『生命』とともに一瞬にして消え去ってしまいました」  幼くして家族を奪われ、辛うじて生き延びた原爆孤児がいます。苦難と孤独、病に耐えながら生き、生...
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人学ばざれば道を知らず

大和の後部が白煙を上げているのが私にも分かりました。 なおも攻撃が続けられ、魚雷が的中した時は 震度5にも感じられるほど激しく揺れました。 次第に船は傾いていきます。 砲術学校では、戦艦は十五度傾いたら限界と習ってきましたが、 二十五度、三十度とどんどん傾いていきます。 それでも、戦闘中は命令がない限り 持ち場を離れることはできません。 その時「総員、最上甲板へ」との命令が出ました。 軍には...
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長崎 映像の証言

The photoes of NAGASAKI (原爆投下直後の長崎) 1/5 The photoes of NAGASAKI (原爆投下直後の長崎) 2/5 The photoes of NAGASAKI (原爆投下直後の長崎) 3/5 The photoes of NAGASAKI (原爆投下直後の長崎) 4/5 The photoes of NAGASAKI (原爆投下直後の長崎) 5/5   2008年8月6日の記事 で このように書いたことがある。 戦争や原爆をテーマにした本や映画は、 ショッキングで恐ろしい描写が多い。 ...
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知のジムナスティックス

昨晩、 大阪大学コミュニケーションデザイン・センターが主催する 知のジムナスティックス~学問の臨床、人間力の鍛錬とは何か~ という公開講座に参加した。 生きる為の智恵と術に長けた多分野のゲストと学生有志を交えた ラウンドテーブル形式のシンポジウム型講座で、 18時から3時間半(予定では3時間)にも及ぶ 新たな視点や気づきの多い、刺激的なイベントだった。 七大陸最高峰登頂、人力踏破の写真家の 石川直樹...
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被爆ピアノ

 広島で原爆に遭ったピアノを使うコンサートが各地を巡り始めて5年になる。北海道から沖縄まで200カ所近くを回った。九州では今年は4月に初めて熊本で開かれた ▼「被爆ピアノ」は数台ある。爆心地から2キロ前後の民家や小学校などで爆風にさらされた。ガラス片が刺さった無数の傷あとは当時のまま。鍵盤が一部傷んだものもある。音は64年前と変わらない ▼ピアノ調律師の矢川光則さん(広島市在住)が、修理を託されたピ...
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何としても語り継ぎたい!

戦争や原爆をテーマにした本や映画は、 ショッキングで恐ろしい描写が多い。 戦争の悲惨を伝えることは大切だと思うし、 原爆の恐ろしさを伝えたいのは…  わかる。 被爆国の日本であっても 充分に知らない人が多いし、 他人事になっている感もある。   でも... 実際のところ、それで伝わるものは何か?   これまで何度も… ショッキングな内容や 目を背けたくなるような映像を見せられて、 ちゃんと向き合わなく...
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